リシュリュー館での2週間 その2


こちらの図書館では書簡や挿絵、楽譜などそこそこのサイズの1枚ものが多数あります。
それらは1枚ごとに紙で足継ぎをして、それから丁にして綴じ表紙をつけます。
私が実際の資料で実習させていただいたのはたった4枚の楽譜をハードカバーの本にするというものでした。
4枚に足を付け、見返し紙とともに綴じ、背を丸み出し、耳出しまでして本に仕上げるというものでした。
さすがにそんな薄い実際の資料の丸み出しや耳だしは私にはできず、ベテランの方がしてくださったのですが、そんなに薄い本でもきちんと背が丸くなっているのには感激しました。残念ながら写真はないのですが・・・。

というわけで、その足継ぎはとても重要で、様々なパターンがあります。
ページの大きさが揃っているものはいいのですが、全部の大きさが違うもの、ペラ状の中にたまに折丁で残っているものなど。また書簡には封筒が入っているものもありますし、小さな切り取りだけのものもあったりします。
それらを1冊の本にするかつ、背と小口を同じ厚さにということで、足継ぎをする紙の厚さや枚数の調整は簡単ではありません。

また足継ぎしたものを折るときに、出来上がりサイズの大きさのボードを切り、一方の縁を斜めにそぎ、それをガードに折っていくのです。大は小を兼ねるというわけでなく、一回一回このできあがり寸法でのボードをつくるのです。

研修では楽譜をのぞいてはこの足継ぎまでしかしていませんが、今回は5種類の方法を習いました。


つづく