リシュリュー館での2週間


トルビアック館で4日間の図書館製本と補修製本の準備の研修の後は、リシュリュー館での研修でした。
リシュリュー館は年明けに本格的な研修をさせていただきますが、今回はまず2週間だけ、「Plaçure」の研修でした。
「Plaçure」は適当な日本語訳はないのですが、あえていえば「下ごしらえ」なんだそうです。

この2週間では主に、
・破れや欠損の補修(紙・パーチメント)
・様々な花ぎれの練習
・しわのばし(紙・パーチメント)
・紙で足をつける
・綴じの練習
などを教えていただきました。

まずは破れと紙の欠損の補修です。

欠損の補修は、日本の職場ではすべて和紙での補修をしていましたが、こちらでは和紙ももちろん使いますが、洋紙も使います。
洋紙の場合、穴より少し大きめに補修用の紙を切り、その周りを削って薄くして段差が出ないようにします。
そしてのり付けした部分の上にごく薄い和紙をのせて乾かし、乾燥したらそのごく薄い和紙を削り取ります。これにはメスが大活躍します。


大きな穴と破れの補修の次は花ぎれの練習でした。
色を使わないもの、2色どり、3色どりのもの、その中でも数種類の方法があり、何度も練習します。
花ぎれ練習用の本は背の上下にパーチメントが貼ってあります。何度もできては切りを繰り返してます。


ほとんどは捨ててしまいましたが、このようにできては切って練習します。


つづく